宮越家は、青森県北津軽郡中泊町大字尾別(おっぺつ)に所在する旧家です。屋敷内には、主屋を中心に、文庫蔵・米蔵・離れ「詩夢庵(しむあん)」などの建造物と、「静川園(せいせんえん)」をはじめとする庭園が所在します。いずれも百年前後の歴史を有する文化財ですが、なかでも離れ「詩夢庵」を装飾するステンドグラス作品は、日本におけるステンドグラスの先駆者である小川三知(おがわさんち)によって制作され、彼の最高傑作であると位置づけられています。中泊町では、2018年度より宮越家の学術調査を開始し、2018年12月「宮越家離れ」が町有形文化財(建造物)、「宮越家庭園」が町記念物(名勝)に指定、また2020年7月には「宮越家主屋」「宮越家文庫蔵」「宮越家米蔵」が町有形文化財(建造物)に指定されました。また、2019年度には宮越家住宅・資料保存活用計画を策定し、現在は同計画に基づいた保存活用整備が進められています。
1. 原始・古代の尾別
2. 中世の尾別
3. 近世以降の尾別
先祖は加賀国江沼郡(現石川県加賀市)宮ノ越出身で、江戸時代前期に金木組尾別村に移住したと伝えられています。正徳年間、宗家源兵衛家から分かれた「ヤマシチ」は、代々「米屋七兵衛」を襲名し、地域を代表する豪農として知られるようになりました。明治維新後は「宮越」姓を名乗り、従来の農林業に加えて商業・金融業を拡張し、近代地主へと成長しました。「詩夢庵」「静川園」を整備した宮越正治は、初代七兵衛から数えて9代目の当主となります。
初代・米屋七兵衛~八代・米屋七兵衛
九代・宮越正治~十二代・宮越寛
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青森県中泊町
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